「うちの子、ちょっとまずいかも・・・?」
と思ってしまうきっかけの1つとして、
「簡単な計算問題が解けない」
というものがあります。
特に「一桁の足し算」レベルすら、いつまでたってもできるようにならない状態では
”この先”が心配になってしまうのは、当然のことです。
一方で、「計算」という能力は”才能が影響する”と考えがちなものでもあります。
しかし、小学生レベルの数学に才能は必要ありません。
現実逃避は、やめましょう。
ただし、「数学的なセンス」が作られてしまう時期であることも確かです。
考え方によっては、ある程度のセンスは”作れる”ものです。
そして、センスがいいに越したことはありません。
とは言え、コツをつかめば本来は誰にでもできるレベルです。
また「どの程度の問題が解けるか?」ということは、「年齢」の要素も大きなものです。
当然のことながら、年齢に伴って解ける計算の難易度も上がっていかなければなりません。
しかしながら、”足踏み”してしまうことは珍しいことではなく
かと言って、油断していることで後々やっかいなことにもなる問題です。
冷静に、対処していきましょう。
目次
「できなければならない」けど”焦らない”こと
実際には、小学校低学年の時期に「一桁同士の足し算ができない」ことは非常に稀です。
まずは、
「”必ず”しかも”すぐに”できるようになる」
と考えましょう。
早ければ、4歳までにマスターできる内容であり
遅くとも、小学校入学までには必ずできている必要があります。
というより、小学校入学時点で「二桁プラス一桁」の足し算は
最低限のレベルとして、できていることが望ましいです。
”簡単なことの習得”は、焦ってはいけないものであり、また焦る必要もありません。
実際に、焦っているお母さんというのは
- 小学校入学前に、一桁の足し算が解けない
- 小学校入学後に、二桁の足し算・引き算以上(掛け算)でつまずいてしまった
ということ等で、不安を持っているはずです。
加えて、「どうやって教えればいいのか分からない」から悩んでいるはずです。
言葉で教えるは難しいからこそ「考えさせる」
計算の概念を、”ことば”で伝えることは非常に難しいものです。
だからこそ、「この感覚をどうやって伝えればいいんだろう?」と悩むはずであり
子供(まだ計算ができない子)に伝える際には、誰もがぶち当たる問題です。
初歩的な教え方について、まずは下記の記事を参考にしてみてください。

上記記事の中でも解説していますが、初期の「指を使った計算方法」から
できるだけ早く<頭の中で考える>段階へと、シフトしていくことが大切です。
数えていたら、いつまでたっても「抽象的な問題解決」ができません。
とにかく、”頭で考える”癖を付けさせなければなりません。
論理的な思考を”反射的に”できるように
小中学校の算数・数学というのは、理系ではなく「文系」です。
数学的なセンスは必要ではなく、読解力・論理的な思考が重要であり
この時期にこそ、<みっちりと鍛えておく>必要があります。
そして「計算でつまずく」ことに関しても、
結局は、「論理的な思考」ができていないことによるものです。
幼い時期であれば、いくらでも鍛えることができる能力でもあります。
そして、そのために必要なことは<考える>ことだけです。
そのための方法・考え方を伝えることが難しいわけですが
「計算させる」というのは、最も効果的な手段でもあるのです。
実は「目的」が「手段」なのです。
計算とは最高の頭の体操であり、「読書」に並ぶ基礎的なトレーニングの1つです。
お母さん方が、普段メールを見るのも、レストランでメニューを見るのも
読書の際に使う「文字を読む」という能力と同じです。
「5」+「3」=「8」に関して考える際に
5本の指(木・鉛筆・にんじん)に3本加わると8本になる
そんな風に、常に考える大人はいないはずです。
”自然にできるように”なることが重要であり、
短期的に「こんな簡単な問題が解けない」と悩む意味はありません。
やれば、誰でも、すぐにできるようになります。
できるまで何度も、何問も繰り返し与えることが、唯一の解決策になります。
できるまでやる(場合によってはやらせる)だけ
長々と書いてきましたが、
つまり、
「解けない(できない)」のであれば
「解ける(できる)」ようになるまでやること(トライ)が必要であり
「できるまでやる」ことが、唯一の方法なのです。
身も蓋もない!そんな当たり前のことかよ!!
と思う方もいるかもしれませんが、これしかありません。
子供は、自分とは違うのです。
”考え方”は、教える方も教わる方も難しいことです。
幼いからこそ、自分でやってもらうしかありません。
できることは、サポートだけなのです。
とにかく<反復>することが重要
あとは、やってやって、解いて解いて、解きまくることです。
またその際、一定期間は毎日同じレベルの問題を解かせる必要があります。
一時的にできるようになったとしても、間を開けると忘れてしまうものです。
学力・記憶とは、3歩進んで2歩下がるものです。
2歩”下げる”からこそ、ことでより定着するのです。
そのためには、様々なパターンをひたすら解くことが大切です。
経済的に無理のない範囲で、2つのコンセプトが異なる問題集を取り入れてみましょう。
”1つのパターンでしか解けない”状態に、ならないことが大切です。
まとめ:できるまでやらせるしかない
とにかく、やるしかありません。
やらせること。
できるようになるまで。
できるようになるまで、挑戦する癖を付けること。
それは、この先もっと必要になる能力です。
「理解できないから解けない」わけであり・・・
”解けた”ということは、できるようになったということです。
とても、当たり前のことです。
繰り返しになりますが、簡単な計算に才能は必要ありません。
”しつけ”の範囲であるとも、考えることができるものです。
そもそも、一度「公式(規則性)」を理解することができれば
あとは数字を変えるだけの作業であり、センス等必要のないものです。
「蛇口のひねり方」を知っていれば、蛇口の形は何でもいいのです。