赤ちゃんというのは、幼ければ幼いほど「我慢」をしないため
基本的には、「ストレス」を溜めにくい存在と言えます。
そもそも<ストレスを溜める>というのは、特定の状況を<我慢>して
尚且つ”耐えている”ということであり、感じることと溜めることとは別問題です。
もちろん、赤ちゃんもストレスを”感じること”はあります。
一方、赤ちゃんの生活における社会的ストレスはたかが知れています。
- 眠いのに抱っこしれくれない
- お腹がすいたのにミルクを吸えない
- うんちを漏らしたのに拭いてくれない
こういった、育児そのものの過程にあるストレスがほとんどであり
基本的には「めちゃくちゃ溜める前」に、ママが解消してくれるものです。
ママさんにとっては、とても大変な時期になりますが
赤ちゃんにとっては、ストレスは”解消してもられる”時期なのです。
ストレスとなるものは、日常に溢れているものです。
それをうまく<発散>させることができるかどうか、
解消する能力の差が、ストレスに強い人・弱い人に差でもあります。
ストレスに弱い、神経質な人間というのは生きづらいものです。
赤ちゃんもいずれは社会に出るものであり、
その時に「ストレスに強い人」になっていて欲しいものです。
目次
ストレスを抱えるのは成長した証でもある
ただし、ストレスは成長に伴って<溜める>ことができるようになります。
”我慢する”というのは、円滑な社会人生活を送るためには
やむ負えないものでもあり、またある程度は必要なものです。
その「負の側面」が、ストレスと呼ばれているものなになります。
幼い子供がストレスを溜め始める時期、きっかけとしては
- 幼稚園や保育園また小学校に入学したタイミング
- 弟や妹が生まれたタイミング
といったことが多いようです。
今まで自分1人(と親)だった世界に、「自分以外」の存在が現れる時期です。
「自分の都合だけが優先されない」という、この世の真実を知った時です。
大人にとっては当たり前の話ですが、
赤ちゃんにとっては、「自分が優先されないなんて、こんなの初めて」なのです。
今まで「王様」としてかわいがられ、なんでも聞いてもらえたのに・・・
社会(幼稚園)に出れば、また他の王様(兄弟)がいればそうもいきません。
世界が広がることでストレス要因が増えるのは当たり前
こういった時期というのは、成長にとって欠かせないものでもあります。
「自分の思うようにならないこと」に加えて、
「人間関係」
「嫌いな先生・友達」
「嫌いな授業」
やがては、こういったもの達も徐々に現れてきます。
その結果として、幼稚園に行く時間になると
- お腹が痛くなる
- 下痢になってしまう
こういった症状が、出てしまう子も珍しくありません。
これは、小学校等でも「登校拒否」になってしまう子に見られることが多い症状であり
実際に起きてしまうことによって、周囲も納得せざるをえない状況になります。
本来であれば、そういった症状が出る前に解決すべきですが
こういった症状というのは、「SOS」とも考えられるのです。
”早い子”では、それ以前の2歳になる前からすでに
「今日は公園に行きたくない」と言ったりする場合もあります。
そして、いずれは
- 学校に行きたくない
- 会社に行きたくない
となっていくのは、ある意味で自然なことです。
心が成長した証であり、早い時期にしっかりと対処することで
これから先の人生で、どれだけ強く生きられるかが変わってきます。
「正しい発散方法」を早いうちにしっかり教えてあげる
ストレスの対処で最も大切なことは、発散することです。
そして、そのためには「発散の方法」が重要な鍵を握ります。
その相応しい方法には、もちろん個人差があるものです。
「誰にとっても正しいストレス発散法」というのは、本来存在しません。
「よくない方法」が存在するだけです。
- 人を傷つける(物理的に・精神的に)
- ものを壊す
- 落書きをする
- 人の所有物を盗む
こういった「やってはいけない」ことによって、
ストレスを発散する人間には、なって(して)はいけません。
(ごくごく当たり前のことですが・・・)
しかしながら、ストレスを溜めることで
こういった行動を起こしてしまう人というのは、実際に存在します。
「むしゃくしゃしてやった」というやつです。
そういった人というのは、幼い頃に正しい発散法を学べなかったのです。
ストレスの発散方法も、親が教えるべきものの1つです。
それも、できるだけ早い時期に。
できることなら、
- リフティングや素振り
- 映画を見る
- 釣りに行く
そういったことが、望ましいですね。

「ストレス耐性」を強くしてあげる
世の中には、「極端にストレスに弱い人」がいます。
それ自体が、悪いこととは言えませんが
- 頭痛
- 腹痛
- 蕁麻疹
こういった症状が伴う場合は、やっかいなものです。
またより深刻な症状として、「神経症」といったものも知られます。
そういった方というのは、
- 高圧的な母親に育てられた
- しつけとして折檻があった
- 押し入れに閉じ込められた
こういった、いわゆる「トラウマ」といったものを
幼い時期に経験していることが多いことは、事実であると言えます。
もちろん、その”受け取り方”は人によって異なります。
「暗所恐怖症」を例とすると、
「暗い所に閉じ込められた」という経験が元となり・・・
暗いところにいると、勝手に体が震えだしてしまう
という人もいれば
暗いところがへっちゃらになった
という人もいます。
非常に複雑な問題と言えますが、何事にも「いい加減」というものがあります。
「ちょうどいい加減」を知ることが、ストレスに強くなるためには必要です。
気にすることないこと、
そのためには、「いろいろな経験をさせる」ことが大切です。
現代は子育てに限らず、「潔癖」と言えるような
「悪いものは最初から見せない」という側面が見られます。
これでは「耐性」ができるわけがなく
「何が本当に危ないのか」
「そういったことを避けるにはどうすべきか」
生きるうえで、ストレスをストレスを感じないためには
あらゆる事柄について、「どんなものか知っている」という経験が大切なのです。
育てる親が神経質になってはならない
子育てや教育に対して、「気合い」が入っているお母様は多く
「こんな子にしたい」
そのためには・・・
「こうしなければいけない」
といった、神経質な精神状態になってしまっているママさんも見受けられます。
特に「初めての子」の場合には、子育て自体が初めてであること
だからこそ、<期待>や”気負い”といったことが大きくなってしまうものです。
その結果、様々な面で”過剰な”対応をしてしまうケースが目立ちます。
特に、
泣き止まない時は・・・
鼻水が止まらない時は・・・
といった、赤ちゃんの「体調」や「健康」に神経質になってしまうことは
親としては当然のことであり、「心配性」という呼び方が相応しいでしょうか?
「自分のために」神経質になっていることは否定できないはず
一方で、
何歳までにオムツが取れなければ・・・
指しゃぶりを止めてくれない・・・
言葉を覚えるのが遅い・・・
といったことになると、
少し「世間体」といった要素も入ってくることは否めません。
赤ちゃんのためを考えてのこともあるとは思いますが・・・
「できなければ恥ずかしい」といったような、焦りが出てくることも否定できません。
指しゃぶりしている手をはたいたり
無理やりスプーンを箸に強制してしまったり
「赤ちゃんの希望」に反して、”強引”に<やらせる>ことで
赤ちゃんの精神的な負担は、非常に大きなものになります。
そもそも、赤ちゃんは”なぜなのか”を分かっていません。
なぜ指をしゃぶってはいけないのか、なぜ手で食べちゃいけないのか
わけも分からず、禁止されてしまうことになります。
ただの<邪魔>や、「不快感」としか認識できません。
赤ちゃんのため・世間体のため、という発想は
赤ちゃんには、到底理解できないものになります。
だからこそ、しつけはじっくりと進めていく必要があるでのす。
ありきたりですが、「とにかく焦らない」ことが大切です。

「親の神経質さ」は「子供の精神疾患」につながる可能性も
いわゆる、トラウマと呼ばれているものは「過去の記憶」に起因するものです。
そしてその精神疾患のトリガー(要因)は、幼いほど発生するリスクがあります。
若年層の神経症患者の傾向として、「長男」と「長女」であることが多くなっており
原因として、やはり「初めて故の神経質な育児」ということが十分に考えられます。
いずれにしても、母親の神経質な行動は精神面での成長に非常にデメリットを与えます。
幼くてもバレている
ママにとっての「強迫観念」として、
「しっかりとした子育てをしなければいけない」
「しっかりと子育てしている自分を認めてほしい」
ということは、非常に多いものになります。
しかし”気負えば気負うほど”うまくいかない傾向があり
何よりも、赤ちゃんの将来への悪影響も考えられる問題です。
特に、
「いいママだと思わたい」
という思いがあるのであれば、今すぐに方針を転換する必要があります。
赤ちゃんは、ママの心を読むことができます。
「自分(赤ちゃん)のためでなく、自分(ママ)のため」
という考えが透けてしまうと、いい親子関係を築くことはできません。
ここまで、「ママが考えすぎ」という見方をしてきましたが
そうなってしまう理由として、「周りのプレッシャー」も影響しているはずです。
「同級生ママ」や「義父母」といった方々の意見は、
重いものに違いなく、どうしても<応えて>しまうものです。
しかし、「赤ちゃんのママは自分だけ」であり
「一番理解できるのは自分だ」という気持ちを持つことが、何より大切です。
それはきっと、我が子にも伝わるはずです。